夜働いてたはなし

その昔、セクキャバ紛いのところで働いていたことがある。最初はうさ耳つけていたのが、店を移ってスク水と体操着になった。年越しの時に系列のちゃんとしたキャバでオーナーの知り合い同業者のボーイ20人くらいで忘年会するから体操着のままヘルプで行った。綺麗なドレス着たちゃんとしたキャバ嬢に混じってバカみたいな5人くらい体操着が座る。あんま可愛くないけどノリだけはいい面子の中で、どうにか楽にしていたいと思っていたら隣のおじさんが気に入ってくれてずっとくっついてればオッケーみたいになった。キャバのヘルプ分時給上げるけど指名とかフードあってもその金は発生しないの聞いてたから無駄なんだよなあ。「俺この子指名します!」っておじさんずっと言ってくれてたからとりあえずずっと側に座っといた。周りがヒートアップして男の人たちもゲロ吐くの出てきてたから怖怖〜と思っておじさんとお菓子食べてた。「ハッピーニューイヤー!!!」みたいな瞬間逸れたけど、他に絡まれるのめんどいからおじさんとこ戻った。ずんのやすみたいなおじさんだった。

可愛くないのはノリでカバーして、そんなに細くないけど周りが何か大きい子大きいから細い側に分類されて。でもグイグイいけないから乗ってくれた人の指名だけ取っておく。「さっちゃんだけが生き甲斐だ」と言う月一くらい同伴してくれるおじいちゃんと手を繋いで大宮駅歩いた。何の話もしてないけど、同伴して4時間くらい居る。パチンコの話と、マッサージ屋に行ってきた話と、「さっちゃんだけが生き甲斐だ」を延々繰り返すだけのおじいちゃん。寿司喰わせてもらってビール2杯飲んでケーキも食べて店行ってフード頼んでくれるからこっちも必死。胃袋が。

深夜に指名しないでだらだらセット料金で過ごすだけの二人組がいた。当時私が指名取るのに必須だったどぎつい下ネタしたら、相当気に入られて「姫」って呼ばれるようになって、指名貰った。そうしたら片方の男の彼女だという別のキャバクラで働いているお姉さんが乗り込んできた。セット料金最後の時間だったから、一緒に指名貰ったキキちゃんとアイコンタクトで「指名貰ってません。他愛もない話してました。もう帰る時間です」と口裏合わせが出来た。そういえば、キキちゃんは可愛くてスタイルもいい子だった。今度●●と合コン行くんだって言っていた。ライブ見に行って出待ちして声掛けたらTwitterのDMで連絡来たっつってた。可愛い子は凄ぇな〜。私と言えば懲りないその客に「カラオケでラブドラッグ3Pしよう」と言われ続けていましたとさ。落差。

「金に繋がるセックスはしたくない」とずっと言っていた気がする。マクラしなかったもんな。て言うか客と関わるの怖怖だったんだな。

私の記憶に残っているお客さんの中で割と嫌いじゃなかった人たちだなあ、これ。うん。名前も覚えてないけど。意外と楽しかった。もうやらんけど。